プレゼントイメージ

退社時に貰ったプレゼント

そこの職場は小規模で、ものすごくアットホームな雰囲気があるところでした。
多少のイザコザはあったりもしたけれど、従業員同士も非常に仲の良い職場だったのです。
休みの日には、従業員全員でディズニーランドまで遊びにいったり、何かと理由をつけては食事会をしたり。
仕事の面でも、常に助け合うような姿勢が当たり前のように出来上がっていました。
ですので、仕事の内容的にはかなりキツイものではあったものの、とても居心地が良いものでした。
ですが私はバイトの身。
ずっとそこで働きたいと思っても、いつかは辞める時がくるわけです。
あまりの居心地の良さに、ずっとバイトでも良いからここで働き続けたいとまで思っていたほどです。
そんな気持ちでしたから将来に不安はあったものの、ついついズルズルと居ついてしまったような感じでした。
しかし、世の中はやはりそう上手くはいきません。
辞める日はある日突然やってきてしまいました。
家庭の事情で続けるのが難しくなってしまったのです。
それもかなり急な話で、一週間後には辞めないといけないという状態で。
「いつかは辞める」と分かっていたけども、これほど急だと気持ちの整理がつきませんでした。
それにこんなに急では、職場にも迷惑をかけるのは目に見えていたので、とても心苦しくもあったのです。
あんなに色々と良くしてもらっていたのに。
しかしどう足掻いても状況が変わるわけではありません。
残り少ない時間を必死で働くしかありませんでした。
そしてついに来た最後の日。
従業員一同からプレゼントを貰ったのです。
それも手作りの「飛び出す絵本」をです。
ページをめくると、従業員一人一人の似顔絵が飛び出してきて、一言ずつメッセージが・・・。
丁度この時期は仕事が忙しく、自分の時間を取るのも難しいような時期でした。
それなのにこんなに手の込んだ物を。
一週間しか時間がなかったはずなのに。
しかも私は急遽辞めるということで、多大な迷惑をかけているのにです。
開けた瞬間、もう涙が止まらなくなり、鼻水まで垂れ流し状態の酷い顔になってしまいました。
こんなに心のこもった温かいプレゼントを貰ったのは初めてです。
しかもたかだか単なるバイトの私にです。
キツイ仕事で色々辛いこともあったけど、ここで働いてきて本当に良かったなと改めて実感したのを覚えています。
こんなにステキな人達の働く場所で、一緒に働かせてもらえる事ができた私は幸せ者だと思います。

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